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細胞毒性

細胞毒性とは?

細胞毒性とは、物質や環境の変化が細胞の健康状態に及ぼす有害な影響の総称です。細胞が細胞毒性刺激に曝露すると、代謝活性が損なわれ、細胞増殖や細胞分裂が阻害されたり、最終的に細胞死が引き起こされたりすることがあります。「壊死」による細胞死は、壊滅的な細胞溶解です。一方、「アポトーシス」による細胞死は、より制御・プログラムされたメカニズムです。「オートファジー」は、細胞が自らを内側から消化するという特殊なプロセスです。細胞毒性のメカニズムにかかわらず、ひとたび細胞が膜完全性を不可逆的に失うと、その細胞は死滅する運命にあります。

細胞膜完全性の測定に関わる細胞毒性アッセイは多数ありますが、これらは健康な細胞を除外する生体染色色素(例:トリパンブルー、ヨウ化プロピジウム)を用いたものか、瀕死細胞から放出されるマーカー(例:細胞プロテアーゼ)に基づくもののいずれかに大別されます。細胞の健康状態と生存性の測定には、代謝活性測定(例:MTTアッセイ、LDHアッセイ、ATPアッセイ)も用いられます。しかし、このような手法が存在しながらも、瀕死細胞数を経時的に直接計測することは非常に難しいというのが現状です。

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INCUCYTE™細胞毒性

IncuCyte™細胞毒性アッセイのご紹介

IncuCyte®生細胞イメージング解析システムなら、細胞毒性アッセイのイメージング取得から解析・データ化まで全自動で完了。しかもあなたのインキュベータ内で。

IncuCyte™細胞毒性アッセイでは、IncuCyte™Cytotox™試薬を用いて、細胞死を細胞膜完全性に基づいてリアルタイムに測定します。しかも、お手持ちのインキュベータ内でイメージングから解析まで全て完了致します。

IncuCyte™Cytotox™試薬を培地に添加した段階では、CytotoxTM試薬は不活性で、蛍光を発せず、生細胞に侵入することはありません。しかし細胞が死滅し、膜完全性が失われると、Cytotox™プローブはその細胞に侵入し、核に蛍光ラベルが施されます。瀕死細胞は、緑色(又は赤色)に蛍光標識された核の出現により、経時的に特定・定量化されます。さらに、HD位相差像と動画で、細胞の形態(例:細胞骨格の消失、運動性の消失)に基づいて細胞死を確認することができます。

Measure cytotoxicity in tumor, immune or neuronal cultures using the IncuCyte cytotoxicity assay     Measure cytotoxicity in tumor, immune or neuronal cultures using the IncuCyte cytotoxicity assay

IncuCyte細胞毒性アッセイを用いた細胞毒性の測定 細胞傷害性薬物であるカンプトテシンを投与した後のHT-1080細胞死における細胞毒性をリアルタイムに検出。IncuCyte™Cytotox™ Green試薬を培地に添加するだけで、瀕死細胞がリアルタイムに緑色に蛍光標識されます。

IncuCyte™細胞毒性アッセイの概念

  1. IncuCyte™ Cytotox試薬を培地に添加するだけで、細胞毒性をリアルタイムに検出します。
  2. IncuCyte™画像解析ツールが、瀕死細胞数を自動で定量化します。
  3. IncuCyte™ NucLight™蛍光タンパク質発現試薬またはIncuCyte™ Caspase-3/7試薬をご利用頂くことで、細胞毒性の測定結果のみならず、細胞増殖またはアポトーシスの測定結果も同時に自動解析します。

メリット

IncuCyte™細胞毒性アッセイのメリット

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タイムラプスイメージングで細胞毒性を可視化・定量化

  • 直感的なIncuCyte®画像解析ツールを用いて、細胞死を経時的に観察し、細胞毒性を測定。画像とムービーで投与の作用を確認。

Visualize and validate cytotoxicity with images and movies

画像とムービーで細胞毒性を視覚化して確認。抗がん剤であるカンプトテシンを投与した後のSK-OV-3卵巣がん細胞死の長時間タイムラプスイメージング。IncuCyte™Cytotox™試薬からの蛍光シグナルを、細胞死に伴う形態変化と関連付けます。IncuCyte®画像解析ツールを用いて細胞毒性を定量化。取得画像から、瀕死細胞(ピンク色マスク)をソフトウェアが自動検出します。

細胞死の時間的経過をインキュベータ内で自動解析

  • 投与の作用がいつどのように現れるかを、インキュベータという安定した環境から細胞を取り除くことなく特定でき、10日間など長期におよぶアッセイに最適。

Quantify treatment effects automatically and non-invasively

投与の作用を非侵襲的に自動定量化。IncuCyte細胞毒性によるアッセイでは、96/384wellプレートのすべてのwellを自動で画像化して解析し、経時的な細胞毒性のマイクロプレート読み取り情報を提示(左)。時間的経過から濃度依存的な投与作用が明らかに(中央)。データを濃度-反応曲線に変換して薬理作用を比較(右)。


培地に添加するだけのシンプルな96/384wellプロトコルで、細胞の洗浄、固定、剥離が不要

  • 細胞を播種し、被験薬をCytotox™試薬とともに添加。IncuCyte ZOOM®イメージング解析システムが経時的データを自動で読み取っていきます。ミディアム/ハイスループットスクリーニングで一度に最大384wellプレート6個の読み取りを行います。

View the IncuCyte cytotoxicity assay protocol

細胞毒性アッセイのプロトコルを見る

細胞増殖やアポトーシスの測定結果を同時にデータ算出

  • IncuCyte™細胞毒性によるアッセイに、IncuCyte™ NucLight™やCaspase3/7試薬を組み合わせて、細胞増殖/アポトーシスを同時に測定。投与による細胞毒性と細胞増殖抑制作用を容易に区別。

Multiplex cytotoxicity measurements with live-cell counting.

細胞毒性の測定結果と生細胞の計測数を同時に算出。生/死細胞を経時的に検出するため、IncuCyte™細胞毒性緑色試薬の存在下で、カンプトテシン(150 nM)を投与したHT-1080線維肉腫細胞(IncuCyte™NucLight™ Red試薬で標識)。

Quantify time-courses and concentration-dependence of cytotoxicity and proliferation

細胞毒性および増殖の時間的経過と濃度依存性を定量化。スタウロスポリンがHT1080細胞に及ぼす作用:(A)細胞毒性、(B)細胞計測数、(C)濃度-反応曲線

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細胞毒性に関するFAQ

細胞毒性に関するFAQ

その3つのアッセイはすべて同時に行うことができます。細胞毒性は、細胞増殖アッセイや細胞遊走アッセイと並行して簡単に測定することができます。ただし、すべてのアッセイからの読み取り情報を同時にモニタリングするのに十分なイメージングチャネルが必要になるということにご留意ください。IncuCyte™を用いた生細胞イメージングの場合には、細胞コンフルエンス(蛍光色素は不要)、ケモタキシス(赤色または緑色チャネルのいずれかを使用)、そして細胞毒性(もう一方のチャネルを使用)を追跡することが可能です。

細胞毒性アッセイは非常に広義に渡るため、すべての細胞毒性アッセイ手法に当てはまる回答を提示することは不可能です。とはいえ、視覚認識成分と蛍光強度成分を用いる手法の場合には、アポトーシスを起こしている細胞の数と、単一細胞の溶解を区別することが可能です。なかには、同時測定すると、アポトーシスカスケードの発生や脂質膜の乱れについてのシグナル伝達など、より詳細なデータが得られるアポトーシスアッセイもあります。シグナルが完全に累積されるELISA法のようなアッセイの場合には、そういった詳細なデータを得ることはできません。

このような問題の原因として多いのは、細胞死アッセイ実施中、細胞増殖が持続していて、wellが過密状態になってしまうというものです。細胞毒性アッセイで細胞を播種する際は、必ず正確な数を把握しておき、エンドポイントに到達する前に接触阻止を起こしてしまう(つまりコンフルエンスが100%に達する)ほどのたくさんの細胞を播種しないようにしてください。

時折、細胞毒性物質が、亜致死濃度において、細胞増殖を促進するという逆説的な作用を示すことがあります。特定の細胞と細胞傷害性薬物との組合せでこのような作用が決まって認められるという場合には、その組合わせが原因である可能性が考えられます。

製品情報

製品情報

IncuCyte™ Cytotox試薬は、IncuCyte®システムおよびIncuCyte®細胞毒性との併用について、十分なバリデーションが行われています。さらに、これらの試薬は、弊社のIncuCyte™NucLight™蛍光タンパク質発現試薬やIncuCyte™Caspase3/7試薬と併用することにより、単一well内で、細胞毒性とともに、増殖やアポトーシスの同時測定を行うこともできます。

製品 製品データシート Safety Data Sheet (US) 数量 製品No.
IncuCyte® Cytotox Red Reagent for counting dead cells 5 μL x 5 4632
IncuCyte® Cytotox Green Reagent for counting dead cells 5 μL x 5 4633
IncuCyte® Caspase 3/7 Reagent for apoptosis 20 μL 4440
IncuCyte® Annexin V Red Reagent for apoptosis 100 tests 4641
IncuCyte® Annexin V Green Reagent for apoptosis 100 tests 4642
IncuCyte® NucLight Green BacMam 3.0 Reagent for nuclear labeling 1 mL 4622

関連資料

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