アプリケーション

アポトーシス

概説

アポトーシスとは?

アポトーシスとは、正常な組織発生と恒常性の維持に欠かせないプロセスであり、これにより細胞は適時にプログラムされた細胞死を遂げます。アポトーシスシグナル伝達の異常は、がん、自己免疫疾患、神経変性など、ヒトにおけるさまざまな病態と関係しています。アポトーシスが誘導されると、ほとんどの場合、Caspase(システイニルアスパラギン酸プロテアーゼ)が活性化され、細胞膜が変化します。Caspase-3またはCaspase-7が活性化されると、その細胞は必ずアポトーシス死に至るため、これらの活性化は確実なアポトーシスマーカーであるとされています。また、細胞膜のホスファチジルセリン(PS)の対称性の喪失も、典型的なアポトーシスマーカーです。細胞死を迎えつつある細胞は、正常時には内側に向いているPSが細胞表面へと移行していきます。これにより、周囲の食細胞が、死滅しかかっている細胞を早期に認識することができるのです。

これまで、Caspase-3/7の活性化やPSの外在化を測定するために、酵素アッセイ、プレートリーダーアッセイ、フローサイトメトリーアッセイが数多く考案されてきました。ほとんどのCaspase-3/7アッセイは、これらの酵素によって認識されるDEVD(Asp-Glu-Val-Asp)ペプチドモチーフを組み込んだ、ルシフェラーゼ試薬、比色分析試薬、蛍光定量試薬のいずれかを基質とするものです。Annexin Vは、PS残基に対して高い親和性と選択性を示す組換えタンパク質で、アポトーシスの検出に用いることができます。PSの外在化を検出するには、フルオロプローブ結合Annexin Vを用いたアポトーシスアッセイが最適とされており、測定にはフローサイトメトリーが最も多く用いられています。従来多用されてきたアポトーシスアッセイの主な欠点としては、(1)ユーザーが設定した単一(任意)のエンドポイント測定値しか得られないこと、(2)複数の洗浄過程や細胞の剥離を要するため、瀕死細胞が失われたり、PSの非対称性が失われたりする恐れがあること、(3)シグナル/バックグラウンド比が経時的に増加するため長期測定に適していないこと、が挙げられます。

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アポトーシスアッセイ

IncuCytアポトーシスアッセイのご紹介

IncuCyte 生細胞イメージング解析システムなら、アポトーシスアッセイのイメージング取得から解析・データ化まで全自動で完了。しかもあなたのインキュベータ内で。

IncuCyte Caspase-3/7とIncuCyte AnnexinV試薬を培地に添加するだけで、同時に複数のアポトーシス経路をリアルタイムに測定します。アポトーシスシグナルをIncuCyte®で取得したHD位相差像と関連付けて、アポトーシス細胞死を生物学的かつ形態学的に明らかにしていきます(例:細胞退縮、膜ブレブ形成、核凝縮)。

  • IncuCyte Caspase-3/7試薬は、細胞膜を自由に通過できる不活性非蛍光(DEVD)基質です。活性化Caspase-3/7が基質を切断し、DNA結合緑色蛍光ラベルを放出します。アポトーシス細胞は、緑色に染色された核の出現を指標として特定されます。
  • IncuCyte AnnexinV試薬は、非常に明るい、光安定性のCF色素で染色されています。このCF色素は、アポトーシス細胞内で露出しているPSに結合すると、緑色または赤色の蛍光シグナルを発します。

Real-time detection of apoptosis in A549 carcinoma cells treated with TNFα and cycloheximide

Jurkat T lymphocyte cells treated with camptothecin

IncuCyteアポトーシスアッセイを用いたアポトーシスの測定TNFαおよびシクロヘキシミドを処理したA549細胞(左)と、カンプトテシンを投与したJurkat細胞(右)のアポトーシスをリアルタイムに検出。IncuCyte Caspase-3/7またはAnnexinV赤色試薬を培地に添加すると、アポトーシス細胞はそれぞれ緑色、赤色に標識されます。アポトーシス細胞は、IncuCyte®生細胞解析システムにより、リアルタイムに解析・データ化されます。


IncuCyteアポトーシスアッセイの概念

  1. IncuCyte Caspase-3/7およびAnnexinV試薬を培地に添加するだけで、アポトーシスをリアルタイムに検出します。
  2. IncuCyte®画像解析ツールが、アポトーシス細胞を自動で定量化します。
  3. IncuCyte NucLight試薬またはIncuCyte™ Cytotox試薬をあわせてご利用頂くことで、アポトーシスの読み取り結果を、細胞増殖または細胞毒性の測定結果と重ね合わせてデータを自動算出します。

メリット

IncuCyteアポトーシスアッセイのメリット

担当者に質問する INCUCYTE™アポトーシス関連の論文はこちら


タイムラプスイメージングでアポトーシスを可視化・定量化

  • IncuCyte™ 画像解析ツールを用いてアポトーシスの経時変化を観察、アポトーシス細胞を定量化。形態変化を可視化し、画像とムービーで投与の作用を確認。

Quantify apoptosis in your choice of cells using IncuCyte apoptosis assays and image analysis tools

IncuCyte アポトーシスアッセイと画像解析ツールで、お好きな細胞のアポトーシスを定量化 (左上)カンプトテシン(100 µM)およびIncuCyte™Caspase-3/7試薬の使用後にIncuCyte™で取得したHT-1080細胞の画像。Caspase-3/7蛍光緑色シグナルを伴う特徴的な細胞収縮と膜ブレブ形成にご注目ください。(左下)IncuCyte™画像解析ツールでアポトーシス腫瘍細胞(ピンク色マスク)の数を自動計測。(右上)カンプトテシン(1 µM)およびIncuCyte™AnnexinV赤色試薬の使用後にIncuCyte™で取得したJurkat Tリンパ球細胞の画像。(右下)自動画像解析(青色マスク)でアポトーシス免疫細胞を直接検出。"


アポトーシスの時間的経過をインキュベータ内で自動解析

  • 投与の作用がいつどのように現れるかを、インキュベータという安定した環境から細胞を取り除くことなく特定。10日間など長期におよぶアッセイに最適。

Quantify treatment effects automatically and non-invasively

投与の作用を非侵襲的に自動定量化 IncuCyteアポトーシスによるアッセイでは、96/384wellプレートのすべてのwellを自動で画像化・解析し、経時的な細胞毒性のマイクロプレート読み取り情報を提示(左)。時間的経過から濃度依存的な投与作用が明らかに(中央)。データを濃度-反応曲線に変換して薬理作用を比較(右)。


培地に添加するだけのシンプルな96/384wellプロトコル - 細胞の洗浄、固定、剥離が不要

  • 細胞を播種し、被験薬をIncuCye Caspase-3/7またはIncuCye AnnexinV試薬とともに添加。IncuCyte®システムが経時的データを自動で読み取っていきます。ミディアム/ハイスループットスクリーニングで一度に最大384wellプレート6個の読み取りを行います。

0427-B00-Annexin V Reagents for Apoptosis QuickStart

Caspase-3/7アポトーシスのプロトコルを見る

2種類の経路からアポトーシスを検出・確認

  • アポトーシスを細胞死のメカニズムとして検証するため、IncuCyte™Caspase-3/7とAnnexinV試薬を同時に利用。
  • アポトーシスを細胞増殖の測定結果と関連付け。アポトーシス値をラベルフリーコンフルエンス測定結果で正規化し、リアルタイムにアポトーシス指数を算出。

Confirm apoptotic cell death with two apoptosis readouts – normalize to cell growth for a real-time apoptotic index

2種類のリードアウトによりアポトーシス細胞死を確認。細胞増殖の測定結果から、リアルタイムのアポトーシス指数を算出。培養細胞からCaspase-3/7とAnnexinVの両方をシグナル検出。アポトーシス細胞死の時間的経過を自動描出し、ラベルフリーコンフルエンス測定値と関連付けて、その集団中のアポトーシス細胞の割合の推定値を算出(アポトーシス指数)。


細胞増殖や細胞毒性の測定結果と重ね合わせてデータ算出

  • IncuCyteアポトーシスアッセイに、NucLight™試薬またはCytotox試薬を組み合わせて、細胞増殖/細胞毒性の過程も同時に測定。投与による細胞毒性と細胞増殖抑制作用を容易に区別。

Quantify time-courses and the concentration-dependence of apoptosis and proliferation

アポトーシスおよび細胞増殖の時間的経過と濃度依存性を定量化。シクロヘキシミドがHT1080細胞に及ぼす作用:(左)アポトーシス、(中央)細胞計測数、(右)濃度-反応曲線

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製品情報

製品情報

IncuCyte Caspase-3/7試薬およびAnnexinV試薬は、IncuCyte®システムとの併用について十分なバリデーションが行われています。また、これらの試薬は、弊社のIncuCyte NucLight蛍光タンパク質発現試薬やIncuCyte™ Cytotox試薬と併用することにより、同一well内で、アポトーシスとともに細胞増殖や細胞毒性の同時測定を行うこともできます。

製品 製品データシート Safety Data Sheet (US) Safety Data Sheet (EU) 数量 製品No.
IncuCyte® Caspase-3/7 Green Reagent for apoptosis -- 20 μL 4440
IncuCyte® Caspase-3/7 Red Reagent for apoptosis -- 20 μL 4704
IncuCyte® Annexin V Red Reagent for apoptosis 100 tests 4641
IncuCyte® Annexin V Green Reagent for apoptosis 100 tests 4642
IncuCyte® Cytotox Red Reagent for counting dead cells -- 5 μL x 5 4632
IncuCyte® Cytotox Green Reagent for counting dead cells -- 5 μL x 5 4633
IncuCyte® NucLight Green BacMam 3.0 Reagent for nuclear labeling -- 1 mL 4622

関連資料

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